フレットレスベースの特徴・弾き方とおすすめ6選

フェンダーが1951年にプレシジョンベースを発売するまで、フレットが搭載されたソリッドエレキベースは世の中には存在せず、ほとんどのベーシストはフレットのないコントラバス、いわゆるウッドベースを使ってベースをプレイしていました。そのため、どちらかというと現在のエレキベースをフレッテッドベースと呼ぶのが正しいかもしれません。

エレキベースがフレットレスとして使われることが多くなった1970年代、特にジャコパストリアスの登場以降、フレットレスベースは一定の地位を確立し、ベーシストを支える確かなギアになりました。

フェンダーエレキベース JACO PASTORIUS J BASS FL 3TS

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弾くのは難しい？フレットレスベースの特徴とフレッテッドベースとの違い

フレットレスベースの最大の特徴はもちろんフレットのない指板です。音程を定めるフレットがない分プレイヤーは自在に音程を操り、格段に高い表現力を持ってベースをプレイできます。

また、フレッテッドであればブリッジとフレットが弦との接点になりますが、フレットレスの場合はブリッジと指板、指が弦との接点になります。当然サウンドはソフトになり、よりスムーズなサウンドが特徴的ですね。ただし、フレットがないので正確な音程を捉える耳と、目で確認しなくてもオートマチックに指が音程を捉えられるようになるまでの十分な練習が必要です。

フレットレスベースの代表的なプレイヤー

フレットレスベースを有名にした名プレイヤー「ジャコ・パストリアス」

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エレクトリックジャズベースの始祖と呼べる存在

ジャコは全ベーシストから圧倒的な支持を得る、永遠のベースヒーローです。彼がいなければフレットレスベースの歴史、ひいてはエレクトリックベースの歴史は大きく変化していたでしょう。

ジャコの演奏はそれまでのエレクトリックベースのあり方を大きく覆すほど革命的で、ベースという楽器がピアノや管楽器に負けないリード楽器として成立する概念を打ち立てました。特に現代のジャズの世界でエレクトリックベースをプレイする者にとっては、ジャコは逃れることのできない影響とも呼べるほど、エレクトリックジャズベースのプレイスタイルを確立しています。

ジャコの自由な音楽性をサポートした「フレットのない」ベース

ジャコのプレイスタイルは音楽的に自由奔放、という言葉がよく似合い、ベースとしてのグルーヴプレイはもちろんのこと、コードプレイでハーモニーを挟み込んでくる、アドリブで合いの手のようなフィルインを入れる、そして歌うようなメロディープレイなどなど、それまでのベースプレイでは見られなかった数多くの特徴的な演奏を行っていました。これらのプレイを支えるのに、音程がシームレスに変化するフレットレスベースがジャコにとっては最適だったのでしょう。

ベースギターの可能性を追求する「今沢カゲロウ」

出典：You Tube今沢カゲロウ氏来校！Open Counseling開講！

6弦フレットレスベースを駆使して、一人で演奏しているとは思えない音楽を作り出す「BASS NINJA」今沢カゲロウも、フレットレスベースをメインに使用するプレイヤーとして有名です。

メタルやハードロックでもフレットレスを弾くベースプレイヤーがいる

出典：You TubeSteve Di Giorgio bass playthrough | GONE IN APRIL, As Hope Welcomes Death

また、フレットレスベースはジャズやポップスなどのソフトな音楽に使われるイメージがあるかもしれませんが、トニー・フランクリンやスティーブ・ディ・ジョルジオはハードロックやメタルと呼ばれるジャンルの音楽の中でフレットレスベースを活用しています。

その他に、プログレッシブロック、ジャズロックの世界で活躍する大御所ベースプレイヤー、パーシー・ジョーンズもフレットレスベースを長年愛用しています。

このように、フレットレスベースは使い手次第でジャンルを問わない楽器でもあります。

フレットレスベースの種類

フレットラインのない指板を採用したフレットレスベース

フレットレス加工は改造としては定番で、フレット溝を木材などで埋めることによってフレットレスであってもフレットの位置がわかるようにできます。フレットラインがあることでフレッテッドからでも比較的スムーズに持ち替えることができるでしょう。それに比べ、元からフレットレスベースとして作られるモデルの中には、フレットラインを使わないモデルもあります。

ウッドベースにはフレットラインは存在せず、本来であればこのようなスタイルがベースとも言えるかもしれませんが、エレキベースの場合にはウッドベースよりもスケールが短く、正しい音程を捉えることは容易ではありません。最初の1本であれば、フレットラインが入ったフレットレスベースをおすすめします。

コーティング指板を採用したフレットレスベース

一般的に、指板は木材で、弦は金属によって作られています。当然弦の方が硬く、特にラウンド弦の場合、指板はダメージを受けてしまいます。それを防ぐために指板の上に薄い塗装（コーティング）を設けるモデルもあります。

このようなデザインを世に広めたのは何を隠そう、先に紹介したジャコパストリアスです。彼は自らの手でフレットを抜き、コーティングを施したベースを愛用し、数々の名演を残しました。彼の影響は圧倒的に大きく、私たちベーシストがフレットレスベースとして想像するサウンドは、コーティング指板のそれかもしれません。

初心者におすすめのフレットレスベース

BACCHUS BJB-1R-FL 3TS

高いコストパフォーマンスで厚い信頼を獲得するバッカス。本機はバッカスのエントリーユーザーモデル、ユニバースシリーズから発売されているジャズベーススタイルのフレットレスベースです。

ピックガードなし、メタルノブ、サンバースト、言わずもがなジャコパストリアスの愛機をオマージュしたスペック。ボディ材にはポプラが使われており、その重量の軽さ、取り回しの良さは初心者には大きなメリットではないでしょうか。

BACCHUS BJB-1R-FL 3TS エレキベース

参考価格： 31,289 円

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amazon.co.jp:2024年11月21日 16:45時点 rakuten.co.jp: 2021年3月10日 14:33時点本商品の購入においては、購入の時点で上記各サービスに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます

タイプ	―
弦の数	4本
フレット	無し
レフトハンドモデル	無し
生産国	―
ボディ素材	ポプラ
ネック素材	―
付属品	―

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Fender / Made in Japan Traditional 60s Jazz Bass Fretless 3-Color Sunburst

本家フェンダーから発売されているジャズベースのフレットレスモデル。サンバーストカラーにピックガードレス、こちらも前述のバッカスと同様にジャコを意識したスペックです。フレットラインが同系色のものになっているために視認性に難があるかもしれませんが、その代わりに指板全体が同系色でまとまるためにスマートな印象を受けます。

本機は名前の通り60年代のスペックをオマージュしたモデルです。そのためにピックガードの下には赤を省いたカラーリングで、ペグは逆巻き。忠実に再現された細部に好印象を受けます。

Fender Made in Japan Traditional 60s Jazz Bass Fretless 3-Color Sunburst

参考価格： 111,780 円

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amazon.co.jp:2024年11月21日 16:45時点 rakuten.co.jp: 2024年11月9日 01:45時点 shopping.yahoo.co.jp: 2024年11月11日 16:16時点本商品の購入においては、購入の時点で上記各サービスに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます

タイプ	パッシブ
弦の数	4本
フレット	無し
レフトハンドモデル	有り
生産国	日本
ボディ素材	バスウッド
ネック素材	―
付属品	ギグバッグ

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中級者におすすめのフレットレスベース

Fender JACO PASTORIUS J BASS FL 3TS

本家フェンダーから発売されるジャコパストリアスモデル。当然スリートーンサンバーストのフィニッシュでピックガードはなし、ノブはメタルです。

最も大きな特徴はウレタンでコーティングされた指板でしょう。コーティングにより指板は高い強度を獲得し、サウンドにも大きな影響を及ぼします。ノンコートに比べるとより多分なプレゼンス成分を含み、これはジャコサウンドを構成する大きな要素のひとつでしょう。フレットレスベースを購入する際にはぜひ選択肢に入れたい1本です。

Fender フェンダーエレキベース JACO PASTORIUS J BASS FL 3TS

参考価格： 361,111 円

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楽天市場で見る 297,000 円 (税込)

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Yahoo!で見る 297,000 円 (税込)

価格情報は以下に表示された日付/時刻の時点のものであり変更される場合があります

タイプ	パッシブ
弦の数	4本
フレット	無し
レフトハンドモデル	無し
生産国	―
ボディ素材	アルダー
ネック素材	メイプル
付属品	―

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タイプ	アクティブ
弦の数	5本
フレット	無し
レフトハンドモデル	無し
生産国	―
ボディ素材	メイプル
ネック素材	―
付属品	―

フレットレスベースにぴったりなベース弦はこれだ！

ROTOSOUND ROT-RS66LD swing bass (45-105)

ロトサウンドは世界でも有数の伝統的なギター用ストリングのメーカーであり、ベーシストには"ジャコパストリアスが愛用していたベース弦のメーカー"として知られています。本商品は彼が愛用していたモデルとして有名なROT-RS66、スウィングベースというモデルです。

ステンレスをマテリアルにして丁寧に巻かれた本商品は豊富なプレゼンス成分と長い寿命を備えています。ジャコサウンドにこのプレゼンス成分は必要不可欠でしょう。フレットレスベースに使う弦に迷ったら一度は試してもらいたいですね。

ROTOSOUND ROT-RS66LD swing bass (45-105) ロトサウンドエレキベース弦【国内正規品】

口コミ・レビュー総合評価

4.07

(14件)

参考価格： 4,180 円

ROTOSOUND ,ROT-RS66LD swing bass (45-105) ロトサウンドエレキベース弦【国内正規品】

出典1：Amazon

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Yahoo!で見る 2,530 円 (税込)

価格情報は以下に表示された日付/時刻の時点のものであり変更される場合があります

タイプ	エレキベース用弦
弦の数	―
フレット	―
レフトハンドモデル	―
生産国	―
ボディ素材	―
ネック素材	―
付属品	―

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フレットレスベースはプレイヤーの表現力を余すことなくサウンドに変換し、歌うようにベースラインを演奏するのにこれ以上ないほどに適しています。特にバラードやアコースティックなアンサンブルにおいてはリスナーの耳を惹きつける魅力をもたらしてくれるでしょう。

フレッテッドの一般的なエレキベースに多様な種類が存在するように、フレットレスベースにも多様なモデルが存在します。購入を検討する際には、今回おすすめしたモデルをはじめとして多くの種類を選択肢に入れて探したいですね。

この記事に登場する専門家・担当者

最終更新日：2023年08月15日

公開日：2018年01月12日

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