ニューワールド・ワインの代表的産地オーストラリア。チリワインとともにお手頃な価格でコスパが良くデイリーワインとして人気があります。ここではオーストラリアワインの特徴とおすすめをご紹介します。
オーストラリアワインの基本情報
日本ソムリエ協会 ワインエキスパート
水木 明さん
歴史とワインの特徴
1788年にイギリスの植民船団のアーサー・フィリップ初代総督がオーストラリアにブドウの樹を持ち込みシドニーにブドウ畑をつくったのが最初です。第2次世界大戦まではイギリス向けにシェリーや、ポートに近い酒精強化ワインやブランデーを生産し、イギリスに甘口ワインを輸出していました。
20世紀後半にワイン造りや醸造の最新技術が導入されて、ワインの品質が向上し、近年はスティルワインを約90%生産し、輸出は6割を占め、世界のトップ10に入るワイン生産国になりました。
オーストラリアワインの関税が年々引き下げられ、2021年4月1日には0%となることもあり、高品質なワインを安く買えるのも魅力です。
テロワール(気候)と生産環境
国土が広いため、白、赤、スパークリングワインの他にデザートワイン、酒精強化ワインと、いろいろな種類のワインが生産できます。大陸の南部でワインが造られています。
シラーズ(シラー)のフルボディの赤ワイン、シャルドネとセミヨンという自由な発想のヴァラエタル・ブレンドワイン、冷涼な地域でのリースリングやピノ・ノワールといった国際品種で世界的に有名になりました。
ワイン造りの傾向
広大な畑で近代的な醸造設備で大量生産されるデイリーワインと、歴史があり世界的に有名になったワイナリーの高級価格帯のワインに大きく2つに分かれていました。
近年はミクロクリマ(より小さなエリア)のテロワールを意識した、小規模な造り手が増えてきています。3~5千円の価格帯でこだわりの詰まった、軽やかで食事に合わせやすいクラフトワインに変わってきています。
ブドウ品種
主な品種は黒ブドウはシラーズ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、ピノ・ノワール、白ブドウはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨンです。
他にもフランスのプティ・ベルドー、イタリアのサンジョベーゼ、ピノ・グリージョ、スペインのテンプラニーリョも栽培しています。
ヴァラエタルワイン
ラベルに品種名が表示されているワインです。オーストラリア独自のヴァラエタル・ブレンド・ワインという上級ブレンドワインがあります。品種は多い比率順に表示されます。
オーストラリアのワイン法
ワイン法はワインオーストラリア公社(WAC)により規定されています。アルコール度数は4.5度以上、補糖は禁止、添加物は番号でラベルに表示する義務があります。例えば亜硫酸は220です。品種名、産地名、収穫年とも85%以上使用していることでラベルに表示できます。地理的呼称はG.I.(Geographical Indication)です。
オーストラリアワインを選ぶポイント
ポイント① コスパの良い大規模ワイナリー
動物ラベルはカンガルーの「イエローテイル」など低価格で買えるコスパの良いシリーズです。「ジェイコブス・クリーク」、スパークリング・ワインの「ドメーヌ・シャンドン」、「イエロー・グレン」、「ヤルンバ」は安定した品質の定番ワイナリーです。
ポイント② 品種に適した銘醸地で選ぶ
黒ブドウのカベルネ・ソーヴィニョンはクナワラ、マーガレット・リヴァー、シラーズはバロッサ・ヴァレー、白ブドウのリースリングはクレア・ヴァレー、イーデン・ヴァレー、シャルドネとピノ・ノワールはヤラ・ヴァレーなど、それぞれの品種に適した産地があります。品種ごとの有名生産者から飲まれるといいでしょう。
ポイント③ 歴史的なプレミアム・ワイン
ペンフォールズ社(南オーストラリア州バロッサ・ヴァレー)のシラーズの銘柄「グランジ」は各地から最高のブドウを選抜してブレンドするマルチ・リージョナル・ブレンド(複数畑のブレンド)で有名です。
「グランジ」の対極にある単一畑のシラーズはヘンチキ社(南オーストラリア州エデン・ヴァレー)の「ヒル・オブ・グレース」と「マウント・エーデルストーン」です。樹齢約100年の古木のパワーを味わえます。
他にもトルブレック社(南オーストラリア州バロッサ・ヴァレー)、ピノ・ノワールで有名なバス・フィリップ・ワインズ社(ビクトリア州ギップスランド)、カルトワインで有名なマウント・メアリー社(ヴィクトリア州ヤラ・ヴァレー)などがあります。
おすすめのオーストラリアワイン
ヤルンバ アンガス・ブリュット
名前はヤルンバワイナリーの所在地「アンガストン」に由来。ワイン雑誌でもよく取り上げられる2,000円以下で楽しめる秀逸なスパークリング・ワインです。
品種はシャルドネとピノ・ノワールのブレンドでフレッシュ感と複雑さもある味わいです。
ヤルンバ アンガス・ブリュット(白)
参考価格:
1,655
円
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デ・ボルトリ ディービー・ブリュット NV
実勢価格約1,000円で買えるスパークリング・ワインです。桃や洋ナシ、柑橘系の風味があります。フルーティーな辛口で人気です。
デ・ボルトリ ディービー・ブリュット NV
参考価格:
880
円
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イエローテイル シラーズ
名前のイエローテイルは、産地に生息するカンガルー(ワラビー)の通称。ヴァラエタル(品種名)ワインとして、いろいろな品種を味わえるシリーズです。
特に人気なのが、こちらのシラーズ。軽やかでベリーのジューシーな味わいの赤ワインです。
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マッキノンズ・シャルドネ
約1,000円で購入でき、コスパが良くて人気のマッキノンズ。シラーズもいいですが、こちらのシャルドネもおすすめ。オークチップで樫樽の風味をつけていて、お安く樽の風味が味わえます。
マッキノンズ・シャルドネ
参考価格:
1,880
円
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ショウ&スミス ソーヴィニヨン・ブラン
オーストラリアの白はシャルドネとともにソーヴィニヨン・ブランも有名です。フランスのサンセールとはまた違うオーストラリアのソーヴィニヨン・ブランが味わえます。
ハーブの香りとトロピカルなニュアンス。開けてすぐが物足りない場合、2日目においしくなりますので、置いて飲むのもおすすめです。
ショウ&スミス ソーヴィニヨン・ブラン
参考価格:
2,648
円
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ジェイコブス・クリーク ダブル・バレル カベルネ・ソーヴィニヨン
安定した高品質で定番人気のジェイコブス・クリーク。ワイン樽とウイスキー樽の2つの樽を使用。カシスのフレーバーとタンニンにウイスキーのような余韻があります。ウイスキーが好きな方とも一緒に楽しみたい赤ワインです。
ジェイコブス・クリーク
ダブル・バレル カベルネ・ソーヴィニヨン
参考価格:
2,125
円
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オーストラリアワインの特徴とおすすめをご紹介しました。スクリューキャップを世界に先駆けて本格的に導入したり、イタリアやスペインの地品種を栽培したりと他の国にはないワインへのアプローチもポイントです。
新潮流とされる若手の小規模生産者の軽やかなフード・フレンドリーなワインも注目です。小規模生産者のこだわりワインは、手間がかかっている分、価格も高くなるので、失敗のないようにワインショップの方にお好みの味わいを伝えて購入されるといいでしょう。