本格的なカメラで雨の日に撮影したいという場合にぜひ持っておきたいのがカメラ用レインカバー。カメラは水にとても弱いため、こうした専用グッズで雨対策をしておくことは非常に大切です。今回はそんなカメラ用レインカバーの選び方とおすすめ商品をランキング形式でご紹介。使い方や雨の日に気を付けたい注意点、水滴がついてしまったときの対処法についてもまとめていますのでカメラを趣味にされている方はぜひチェックしてみてください。
カメラに水は大敵!
フォトグラファー
JOHN CHEESEBURGER
カメラは精密機器です。一見してこれくらいの水滴は大丈夫だろう、と思うような水滴でも、内部に侵入すると思いもよらぬ故障に繋がることも。しばらくの間は動いていても、その水滴が原因で1~2週間、時には1ヶ月くらい経ってから壊れるなんてこともしばしば。保証期間内であっても水滴による故障は保証適用外になることがほとんどで、高い修理代を払わざるを得ない、なんてことに。
なぜ水に弱いのか?
1:ショート
カメラの内部にはバッテリーから電源が供給される様々な電子部品が所狭しと配置されています。そこへ水が侵入するとショートし、そこの部分が焼き付いてしまいます。
2:酸
仮に侵入した水が雨水であった場合、最近の雨水はいわゆる酸性雨なので、その時に故障が起きなくても中の金属部品が徐々に腐食して時間が経ってから故障を引き起こします。つまり病原体が入ったがすぐには発病せず、いざ自覚症状が出たら時すでに遅し、というものです。
カメラ用レインカバーの使い方
レンズ側のカバーは、レンズを包み込んだ後、先端をマジックテープ(もしくは紐)で固定し雨水の侵入を阻止するようにしますが、それだけでは不完全なので、より防水を完全にするためにレンズを一旦望遠端まで伸ばした状態でフードの付け根とカバーの先端とレンズカバーの継ぎ目をそれぞれパーマセルなどのテープで完全に密着し防水します。
雨の日の撮影で気をつけたいこと
雨が機材に良くないとわかってはいても、撮影中にちょろりと降り出した程度なら大丈夫じゃない?と思う方、多いと思います。確かにそれだけで壊れるとは言えませんし、それがたたって壊れる可能性もあります。ここで重要なのは「濡れた後にしっかりと拭き取る」こと。デジタルカメラはお値段高めの上級マシンでない限り、基本的には水に弱いです。特にミラーレスを使っているカメラ女子の皆さん、ご注意くださいね。ミラーレス機、中でも安価なエントリーモデルは水に対するプロテクトも脆弱です。ちょっとでも水滴が付着したら拭き取るというクセをつけてください。
濡れたな、と思った時は必ず専用のクロスで本体をふき取るようにしましょう。でも、間違っても濡れたレンズ表面をティッシュで拭くのだけはやめてくださいね。レンズに細かい繊維傷がついてしまったり、最近のレンズはコーティングが施してあるので、それが剥げてしまう原因にもなります。ちなみに写真では「セーム皮」という鹿の皮を使ったクロスで拭いていますが、吸水性もよく、そしてレンズを傷つけずに優しく汚れのみを拭き取る大変優秀なクリーニングアイテムなので、おすすめです。
ハクバ写真産業
HAKUBA 高級クロス セーム革 MS 天然鹿革 KMC-CSMS
参考価格:
2,500
円
柔らかくて丈夫なセーム革
100%油ナメシにより繊維化されたセーム革は、柔らかくてしなやか。丈夫で長持ちするので、一度購入すればしばらく使えてコスパは充分です。繊細なレンズもこのセーム革でお手入れすれば傷が入る心配もありません。水分の吸収や、細かいゴミの除去にも優れており、カメラを愛する方なら持っていて損はないでしょう。ただし、汚れがひどい場合はいったんホコリなどを吹き飛ばしたり、別の布で拭く必要があります。サイズは125cmの正方形。
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雨の日の撮影で便利なパーマセル
本記事で「パーマセル」という言葉がよく出てきますが、これはカメラマンやスタイリスト、ミュージシャン付きのテックやスタジオ関係、番組や舞台制作関係など、いわゆる現場のプロたちが「これがないと仕事にならない」と揃って宣言する紙製のテープのことを指します。紙といっても特殊な和紙のようなものに高性能な粘着糊が付いているというテープで、粘着力が結構しっかりとしているにも関わらず痕が全く残らないという大変優秀なアイテムです。それ以外にも、指で簡単にちぎれる、剥がれにくい、遮光性もバッチリ、結構な熱にも強い、そして水にも強いという、まるで秘密の道具のようなテープなのです。
でも所詮「紙」なので、完全に強いというわけではありません。しかし我が家では屋外でガーデニングにも使用していますが、風雨に晒され4年、全く剥がれる様子はありません。このスーパーテープを雨天撮影で使わない手はありません。多くのプロフォトグラファーは雨天撮影時にこのテープを工夫を凝らして使っています。
カメラ用レインカバーの種類
標準レンズ用
付けているレンズが標準や広角ズームといった鏡胴の長さに対応したレインカバーです。「完全一体型」のものと「本体+レンズカバー」の2つからなるものとがあります。
長玉(ロングレンズ)用
付けているレンズが200mm~300mmといったミドルレンジからロングレンジをカバーするレンズの鏡胴の長さに対応したレインカバーです。「一体型」のものと「本体+レンズカバー」の2つからなるものとがあります。また、レンズカバー部分を縮めると標準レンズほどの長さにまで対応する、標準レンズから超望遠まで対応したオールマイティーなカバーもあります。
カモフラージュ(森林や雪原で動物を撮影するための迷彩模様)
レインカバーのカラーというと、多くは透明か黒というところですが、雨天時の森林や降雪時の雪原で野鳥や動物の撮影を想定した「カモフラージュ(迷彩)柄」のものもあります。森林ではフォレスト迷彩、雪原では白かスノーフィールド迷彩、また砂漠地帯ではイラク駐留米軍も使用しているデジタルサンド迷彩がそれぞれ適しています。
簡易用(数回使い捨て)
「簡易型」は文字通り、数回使ったら捨てる感じで簡易に使うレインカバーで、多くは耐久度もそう高くない透明なビニールで作られていますが、1~2回とは言わず、5~6回は使えたりします。値段も1,000円代とお手頃で、かつ、とてもコンパクトに畳めるのもメリットです。あまり雨天下で撮影をしない人やロケ嫌いな人が保険としてカメラバッグに入れておくには値段・耐久度共に妥当な線ではないでしょうか。
自作(スーパーやコンビニのレジ袋)
究極でしょうか、いざという時はこれです。降ってきた!どうしても撮らなきゃならない!でもレインカバーがない!近くにコンビニがある!そんな場合は迷わずコンビニに駆け込み、何かしら購入して、その際店員さんにお願いしてレジ袋の一番大きいのを2枚もらいましょう。そして、袋の底に穴を開け、そこからレンズを出してレンズフードと袋をパーマセル(なかったらセロファンテープでも可) を使いグルグル巻きにして水が入らないようにします。実際に見てもらった方がわかりやすいので、作ってみましょう。
1.大きめのレジ袋を2枚用意
2.袋の底にレンズの先が出るくらいの穴をあける
3.穴を開けた箇所からレンズフードを出し、テープでしっかり密閉する
4.袋の側面に手を突っ込むための穴を開ける(シャッターなど操作系をいじるため)
5.もう一つの袋に手を突っ込んで底から手が出るくらいの穴を開ける
6.二つの穴をつなぎ合わせてテープで補強
7.実際に手を突っ込んで操作系がちゃんといじれるか確認する
完成
簡単でしょ?こんなものでも無いよりましというもので、「完全防水」でこそありませんが、一応"防滴仕様"になったので安心して撮影に臨めます。ただ、台風レベルの雨ではやめてくださいね。無理せずその日は撤収しましょう。
カメラ用レインカバーの選び方
レンズに合っているか
レインカバーのレンズを覆う部分がレンズより短いとレンズに水が侵入しかねませんし、長すぎるとカバーの余分な部分が写り込んでしまいます。レンズに対し、適切な長さ、即ちレンズをジャストなサイズで防護するものを選んでください。
素材
レインカバーのレンズを覆う部分がレンズより短いとレンズに水が侵入しかねませんし、長すぎるとカバーの余分な部分が写り込んでしまいます。レンズに対し、適切な長さ、即ちレンズをジャストなサイズで防護するものを選んでください。
ファインダーや液晶パネルがちゃんと確認できるか
レインカバーはファインダーや液晶パネルの確認部分が透明なビニールで作られています。ファインダー用にビニール上部に穴が開いてるタイプのものもありますが、液晶パネルでライブビュー撮影を行う際はどうしてもそのビニール越しに見る事になるので、像がぼやけたり、また環境によってはレインカバー内が曇ったり結露がついたりすることも。対策はあるのですが、そもそもファインダーや画面が直に見えないのが苦手という方には、
スッポリと頭からかぶって撮るタイプのレインカバーをおすすめします。
ビニールの透明窓を曇りや結露から守る便利技
曇りや結露の対策方法としては、内側から市販の曇り止めを塗るか、石鹸水を塗っただけでも界面活性効果によって曇り止めになります。ちなみに石鹸水を塗ったあとは必ず水で流してください。そのまま放置すると石鹸成分が白く固まって画面が全く見えなくなってしまいます。洗い流しても界面活性効果は持続しているので大丈夫です。ちなみに市販の曇り止めも原理は一緒です。
操作がストレスなくできるか
カメラ本体の操作性は重要です。レインカバーの多くは手を突っ込んでボタンやダイヤル系を操作するものが多いので、これには多少の慣れが必要です。
シャッター周りのスイッチ類も操作、視認性が快適かどうか、チェックしましょう。また、レンズのズームリングの操作もカバーの上から行います。AF/MF切り替えスイッチ、レンズによっては鏡胴の脇に手ブレ系スイッチやそのモード切り替えスイッチが付いていたするので、それらをカバーの上から手探りで操作するのも最初は慣れが必要です。レインカバーを上手に使うコツは、実際の雨の現場に出る前に練習をすることです。
ボディーの継ぎ目に貼ったり
ダイヤル系の上に雨よけバイザーを作ったり
レンズのスイッチ類の防水防塵にも
1本1,000円程度するので少々お高めのテープですが、結構な長巻なので番組制作ADでもない限り結構長持ちします。一本カメラバッグに、もう一本を家に、ぜひ常備してみてください。きっと重宝するはずです。
HCL パーマセルテープ 黒
堀内カラー
HCL パーマセルテープ 黒
参考価格:
3,245
円
剥がしてもノリの跡が残らない
口コミでの評価も高い堀内カラーのパーマセルテープ。紙素材なので手で簡単にちぎれるのにしっかりした強度があるので重宝します。高級なノリを使用することで、剥がしたあとにノリ跡が残らないため、大切なカメラにも気にせず使えるのが魅力。プロカメラマンも使っているという納得の商品です。黒は遮光性があり、白は文字が書き込めて便利とあって、ぜひ手に入れたいアイテム。視度調整ダイヤルの固定やちょっとしたマスキングなど、幅広く活用できます。
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【編集部PICK UP】おすすめのカメラ用レインカバー
WOLFTEETH
カメラレインカバー
参考価格:
988
円
袖口から両手を入れて操作可能
三脚使用にも対応しているカメラ用レインカバーで、両手を袖口から入れるようにしてカメラの操作をすることができます。レインカバーの背面は透明になっているため、液晶画面をしっかり黙視することが可能です。専用ポーチも付属しているので持ち運びをするときにも便利です。
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CamRebel
防水レインカバープロテクター
参考価格:
6,800
円
12cm×13cmの透明窓で視認性にも優れている
バッテリーグリップを装着したカメラボディでもしっかり収めることができる防水カメラ用レインカバー。12cm×13cmの透明窓がついているため、カメラの液晶画面もばっちり確認することができます。目立ちすぎないカラーリングも魅力的で、どんなシチュエーションでも使用しやすいです。
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VANGUARD(バンガード)
カメラレインカバー
参考価格:
3,345
円
畳んでコンパクトに持ち運びすることができる
サイズ感にも余裕があるため、さまざまなサイズのカメラに対応しているナイロン素材のカメラ用レインカバー。カメラストラップを取り付けることによって、首に掛けて使用することができるのも嬉しいポイント。折りたたむことでコンパクトに収納できるので、持ち運びにもぴったりです。
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特徴 |
袖口から両手を入れて操作可能 |
12cm×13cmの透明窓で視認性にも優れている |
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